カップル(夫婦)カウンセリングの概要
カップル(夫婦)カウンセリングとは、カップル(夫婦)間の問題解決のために、お二人で受けていただくカウンセリングです。
@はあと・くりにっくでは、こじれてしまったり、お二人ではなかなか解決できない問題を解決し、カップル(夫婦)がより良い関係(場合によっては別れることも含めて)を構築できるようにカップル(夫婦)カウンセリングを行っております。
対象となる問題
カップル(夫婦)お二人が問題と考えていることであれば、
- パートナーの不倫
- 別居や離婚の危機
- セックスレス
- 不信感
- コミュニケーションがうまくとれない
- 不妊治療にからむ諸問題
- やり直すためのきっかけ
- 育児や教育方針の違い
など、問題の内容は広く対応可能です。
カップル(夫婦)カウンセリングの性質上、お二人ともカウンセリングにおいでになれる方に限られます。
どちらかの方がどうしても嫌な場合は、カウンセリングに対して前向きな気持ちをお持ちの方が個人カウンセリングにいらっしゃることから始めていただくことをお勧めします。
- お一人がやり直したい、もう一人が別れたいとおっしゃるような場合(お二人のニーズに違いがある場合)
- 一方の方がカウンセリングを希望し、もう一方は否定的である場合(カウンセリングに対してお二人の間に温度差がある場合)
であっても、一緒においでになる限りカウンセリングをお受けします。
カップル(夫婦)カウンセリングの構造
カップル(夫婦)カウンセリングは、常にお二人が同席の状態でお話しします(ご希望によって個人カウンセリングを併用することもあります)。
- カウンセラーはそれぞれの方の代理人ではないので、
- 別々にお話を伺う必要がない
- カウンセラーは調停人ではないので、
- 両方の言い分を聞いて自分が考える妥当な結論を出す必要がない
- 関係を改善するとしたら、
- 目先の問題だけを解決して、問題が起こるたびにおいでいただくようにすることではなく、目先の問題の解決を通じてお二人が関係を維持・改善する力をつけるように支援をするのが@はあと・くりにっくの方針である
- 別れることになるとしたら、
- 代理人には伝えられない、本当の自分の気持ちをやりとりしない限り、本物の納得はできない
からです。
カップル(夫婦)カウンセリングの流れ
ケースバイケースではありますが、だいたい初回はお話を伺って、全員が合意できるかたちで、何が問題なのかをお伝えします。
カップル(夫婦)の問題が解決しにくいときは、そもそも「何が問題か」について、きちんと話し合われていなかったり、問題の認識が食い違っていたりすることが多いからです。
通常、2回目以降で、具体的にそれをどう解決していくかをお話ししていきます。
カップル(夫婦)カウンセリングですること
多くの場合、まずはお二人のコミュニケーションに焦点を当てます。 なぜなら、お二人の問題をご自分たちで解決できないときは、きちんとしたコミュニケーションができていない場合が多いからです。 十分話し合っているとおっしゃるお二人でも、よくよくお話を伺ったり再現していただくと、『批判合戦』や『気持ちの押し付け合い』をしていただけだったということがよくあります。
お二人がそれぞれの気持ちをやりとりできる状態になれば、多くの事例では問題が自然と解決できてしまうようです。
良い関係・良いコミュニケーションがとれているお二人の間には、問題は発生してもクリエイティブな解決能力が発揮されます。 良い関係のお二人の間で共有した問題解決のプロセスは、一緒に生きていることを楽しめるものであるのと同時に、問題の解決を通じてお互いをより深く理解し絆を強めたり、相手に対する新鮮な気持ちを喚起する効果があります。
逆に気持ちが伝わらないままの場合は、どちらかに「我慢させられた」という感情が残り、行き詰まり状態に陥ってしまったり、目先の問題が解決したように見えても次の問題が起こってしまうパターンになりがちです。
カップル(夫婦)カウンセリングでは『言っても仕方ない』と思って心の底に押し込めている感情的なしこりにも適切に対処します。 そうした『感情の不良資産』を処理することなく建設的な解決は望めないからです。
他には、お二人が陥りやすいパターンやお互いが相手とやっていくために注意すべきことなども指摘し、必要に応じて練習や対処もします。
お二人のニーズが異なる場合
お一人が「やり直したい」、他方が「別れたい」とご要望が対立している場合であっても、カウンセラーがどちらかに肩入れしたり、どちらの言い分が正しいかを判断したりすることはありません。 それは問題解決を困難にするからです。
そのような状況でも多くの場合は適切なコミュニケーションをとれるように支援します。 お互いの気持ちの違いを明確に認識することなしに問題は解決しないからです。 その過程で「別れたい」と感じていたもう一歩奥にある本当の気持ちにお互いが気づくことから変化が始まることもあります。
逆にどうやってもその相手とはきちんと話せない(一緒にやっていけない)と「納得」するという場合もあり得ます。 そのような結論になってしまうとしても、自分の選択に納得することは自信をもたらし、同時に心の傷を小さいものにします。
カウンセリングに対するに温度差がお二人の間にある場合
一方の方がカウンセリングを希望し、もう一方は否定的であることは少なからずあります。
その場合であっても、一緒にいらっしゃる限りカウンセリングをお受けしますし、そうやっておいでになった方々の中でも多くの場合、カウンセリングに否定的な考えをお持ちの方も含めて納得の上で継続されます。
実際にカップル(夫婦)カウンセリングをすると、カウンセリングに否定的なお考えをお持ちの多くの方が前提としている、
- どうせ解決するはずがない
- 他に解決策などあるはずがない
- 自分が責められる(悪い)に決まっている
ということはない、ということが体験できるからだと考えられます。
カウンセラーの関わり方
@はあと・くりにっくは、現実的にうまくいかないという現象があるときに、「双方の」コミュニケーションのスタイルをうまくやっていけるように、ないしは少なくともちゃんと話が伝わるように調整する必要があると考えています。
カップル(夫婦)の問題を扱うときにどちらか一方が悪いという考えをとっていません。 またどちらか一方がコミュニケーションが下手だとか、まずいやり方をしているとも考えません*1。 ですから、その調整はお二人に対して均等に行われるべきことだと考えています。
しかし、現実にどこから手をつけるかという話になったときに、同時に手をつけるというのは話が大変混乱しますので、どちらか一方の方から始めるということが多いのは事実です。
その場合、お二人とも一緒にやっていきたい方の場合は、どちらの方から始めてもかまわないのですが、一方の方が別れたいと言い、他方の方が別れたくない、とおっしゃる場合、または一方の方がカウンセリングを否定されている場合は、話し合いの土台がそもそもないかとても脆弱です。 ですから別れたいとおっしゃっていた方に前向きに話し合いに参加していただける程度までを限度に、先にサポートすることになることが多いということをお含みおきください。
カウンセラーが2人で対応する理由
@はあと・くりにっくのカップル(夫婦)カウンセリングは、カウンセラー男女2人で担当することが可能です。 その場合カウンセラー2名、クライアント様2名の計4人で面接を行います。
カップル(夫婦)間で起こっていることを理解するためには、カップル(夫婦)で同時に面接をしていただくのが最も良いやり方ですが、その場合にカウンセラーが一人であると、性差によってお二人それぞれのカウンセラーへの心理的な距離が異なって感じられてしまう危険性があるため*2、原則としてカウンセラーも男女で面接に臨んでいます。
また、カウンセラーもお互いが補完し合うことで、よりクオリティの高いカウンセリングが提供できるのも理由の一つです。
私どものようなやり方が理論的には望ましいのですが、現実にはこれができるカウンセリングルームはほとんどないようです。
ご要望や必要に応じて個人カウンセリング*3なども併用します。
個人カウンセリングのページもご覧ください。
主な理論的バックボーン
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