カウンセリング

男性の方へ

はじめに

カウンセリングとは、「精神的におかしい人」「自分の問題を自分で解決できない人」「弱い人」が行くところ、というイメージが、残念ながらいまだにあります。 また、「話すだけでは現実の問題は解決しない」と思っていらっしゃる方も少なくありません。

しかし、現実は人間である限り誰にでも深刻な悩みが起こることがあります。そして、専門家によるサポートが必要なときがあり、実際に効果をあげます。 そういった健康な人が人生の節々でぶつかる悩みをきちんと相談できる場所が非常に少ない現実から弊社の「基本的に健常な方を対象とするカウンセリングルーム」というコンセプトができました。

そして、カウンセリングにおいでになるのは現実には女性が多く、おいでになった女性の悩みの多くがカップル(夫婦)間の問題だったため、「女性と夫婦のためのカウンセリング」を標榜するようになりました。

このようなかたちでスタートしましたが、現在は男性のカウンセリングも多くお受けしており、現実に個人カウンセリングをお受けになる男性が増えています。

男性の方のカウンセリング

一般的に言われる男性の心理

女性のご相談者が多い理由としては、「生理的な制約」のため「女性は男性よりも初期のうちに自分の問題に直面しやすいのではないか」という仮説の他に、男性は女性よりもカウンセリングに対する抵抗が高いのではないかとも考えられています。 心理学的な研究では「女性と男性では自己開示のレベルが異なっている」ことが明らかにされています(もちろん性差と別に個人差が存在します)。 自己開示とは、自分のこと(特に情緒的な側面)を他人にオープンにすることで、カウンセリングの中でも行うものです。

わかりやすい例で言えば、女性はおしゃべりが好きで「自分のこと」を人にもよく話すけれども、男性は「何かについて」話す傾向があります。 そのため一般に男性は自分の気持ちを誰かにオープンに話してストレスの軽減や解決をするよりは、スポーツや飲酒、趣味などの活動で解消することが多いと考えられます。

そのような対処法で解消できれば、もちろんそれは悪いことではありません。 しかし解消できなくなってくると、もっと根本的な解決の仕方がないか心の使い方をチェックしてみる必要があるときかもしれません。 その一つの選択肢がカウンセリングです。

人間は情緒によって動くということを感覚的に知ることから始める

前述のように、カウンセリングでは情緒的なことに焦点を当てることが多くあります。 それは、人間は情緒によって動いている、というのが臨床心理学の考え方だからです。「適切な思考」をする前に、「どういう考え方をするか」が情緒によって決まるからです。 またカップル(夫婦)の問題ですと、男性は一般的に情緒的側面を重視する女性側と問題解決法が異なるという点をまず感覚的にわかることがとても大切になります。

カウンセリング場面では、クライアント様が男性だからといってカウンセリングの進め方が異なるわけではありません。 情緒的なことが苦手な方には、そこに意識を向けられるようなカウンセリングを心がけます。

男性のクライアント様の代表的なお悩み

カウンセリングに行こうかどうか迷われている男性の中には悩みがカウンセリングの適用か心配をされている方もいるでしょう。 そのような場合はオープンルーム*1においでいただくのも一つの選択です。 お悩みをご説明いただければカウンセリング適用かどうか、また@はあと・くりにっくで対応するとしたらどのようなカウンセリングになるか、ご説明します。

なお、@はあと・くりにっくにおいでになっている男性のクライアント様の代表的なお悩みは以下のようなものです。

  • カップル(夫婦)の問題
  • 仕事先の人間関係
  • 陥ってしまうパターン、うまくいかなくなるパターンがある
  • 自信のなさ
  • うつ
  • 劣等感

ご相談内容に関わらず、精神的な疾患を疑う場合は、ご希望により心理検査の施行や、医療機関へのご紹介を行います。

ビジネスシーンで活躍されている男性の方へ

ビジネスシーンで活躍されている男性は数多くいらっしゃいますが、@はあと・くりにっくにはビジネスマンの経験を経て心理臨床の世界に入った男性カウンセラーもおります。

一般にカウンセラーが相談者と同様の人生経験をしていなければカウンセリングに対応できないということはありませんが、ビジネスのことがわかるという点で、ビジネスシーンで活躍されることの多い男性のクライアント様に、より「話が通じやすい」「安心できる」とお感じいただけるのではないかと考えています。

結婚されている男性のカウンセリング

@はあと・くりにっくにはカップル(夫婦)の問題でお悩みの多くの男性のクライアント様がカップル(夫婦)カウンセリングや個人カウンセリングでおいでになっています。

まず夫が個人カウンセリングでおいでになり、その後で妻が加わりカップル(夫婦)ウンセリングに移行されるのもよくあるケースです。

夫として、ビジネスマンとして

@はあと・くりにっくでは家庭で夫と妻の関係がうまくいっていることは外、つまり仕事での充実、効率アップにつながっていくのではないかと考えます。 逆に、夫と妻の関係がうまくいっていないことは仕事の効率低下につながるのではないかということです。

ただ、家庭と仕事のつながりに反して、ビジネスでのコミュニケーションと夫と妻の間でのコミュニケーションは質が異なります。 ビジネスマンとしては一流だけれども、「家庭ではうまくいかない夫」というのは決して珍しくありません。 ではなぜ「家庭ではうまくいかない夫」になってしまうのでしょう?

その答えは先ほどのビジネスのコミュニケーションと夫と妻のコミュニケーションの違いにあります。

夫の立場でのカップル(夫婦)カウンセリング

@はあと・くりにっくのカップル(夫婦)カウンセリングに夫からお申込があるパターンとして、「不倫・浮気をしてしまって夫婦仲がこじれてしまった」「セックスレスになっている」という行動レベルの問題を悩みとしたお申込があります。

こういった問題でカップル(夫婦)カウンセリングにおいでになってもカウンセラーは夫を責めるような態度はとりません。 なぜなら、そのアプローチは問題を解決しないことが多いからです。多くの場合、夫婦の間に心理レベルで何が起こっているかに焦点を当ててカウンセリングを進めていきます。

もし、それでもカウンセリングの進め方などご心配な点がありました、ぜひオープンルームにお越しください。

*1 オープンルームはカウンセリングとは異なります。